ニュースレター

2024年07月01日

ミグランスニュースレター7月号*桜木神社と象(きさ)の小川*

今月のおすすめスポットは、吉野宮滝遺跡に近く、天武天皇も祀られている『桜木神社』と

“やまとの水31選”に選ばれている『象の小川』です。

万葉集にも多くの歌が詠まれる癒しのスポットを訪れてみませんか。

 

 

 

桜木神社は、大穴牟知命(おおなむろちのみこと)・少彦名命(すくなひこなのみこと)・

天武天皇を祀る神社で、創建は大化年中。現在の本殿は元禄15(1702)年建立。

神社創建の由来は、神様が象に乗って天から降りてきたことだと伝わります。

江戸時代には“疱瘡”の神として、紀州徳川藩や高取城主などの信仰を集めました。

壬申の乱の際、大海人皇子(後の天智天皇)がこのあたりの桜の木に身を隠し難を逃れ、

後の戦いに勝利したと伝わります。

 

 

 

桜木神社に建つ歌碑:

み吉野の象山の際の木末にはここだも騒ぐ鳥の声かも〔山辺赤人 万葉集巻6-924〕

(訳)吉野の象山の谷あいの梢では、こんなにも沢山の鳥が鳴き騒いでいる。

 

 

 

桜木神社の境内から、象の小川に下りることができます。吉野山から流れ落ち、喜佐谷の杉木立の中を流れる渓流は、

万葉集の歌人、大伴旅人もその清々しさを歌に詠んでいます。

昔見し象の小川を今見ればいよよさやけくなりにけるかも〔大伴旅人 万葉集巻3-316〕

(訳)昔見た象の小川を今再び見ると、ながれはますますさわやかになっている。

 

 

所在地:吉野郡吉野町喜佐谷423

アクセス:近鉄「大和上市駅」から奈良交通「湯盛温泉杉の湯」行バス「宮滝」下車 徒歩約20分

※バスは本数が少ないので、お車で行かれることをお勧めします。